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moon in the noon

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20200923

私の旅の最終日

ついにきてしまいました。

 

計画当初

どう考えたって

北上から花巻経由して釜石

そしてそのまま南下。

その足での帰宅は、もう困難。

どこかで一泊して帰ろう。

 

そのちょうどいい位置にあった松島。

私がめっきりのめりこんでる戦闘機。

特に大好きなブルーインパルスの拠点。

その基地を見るだけでも

いや、どんな街にあるか知るだけでも。

そう思って宿泊を決めた。

 

私の戦闘機先生であるあの人が

そんなうす〜い私に教えてくれた。

私がたまたま決めたその日が

ブルーインパルスの上空訓練日だと。

 

私は子供の頃、初代ブルーインパルスを生で見ている。

それは市川の二俣官舎にいた頃。

母親が、キャリアの奥さんと仲が良く

今で言う航空祭なんだと思うが

それに誘ってもらったのだ。

子供ながらにおそろしく遠い場所へ行った気がするのだが

どこで見たかは覚えていない。

ただ、その5機のブルーがあの5色のスモークを出し

目の前の滑走路上空を手が届くほど低く飛び

その轟音は私の両耳を震えさせ振動で体中が痺れた。

私はそれが、恐怖の体験に近く思っていた。

 

戦闘機マニアのあの人との会話をしているうちに

私もひさしぶりに戦闘機見てみっか。ってなって

歯医者の帰りに立ち寄って。

ま、その時、あの人が急遽きちゃったわけなんだけど。

それより何より

戦闘機の空気をつんざくような音にすっかり魅了され

心の底から体の奥からざわざわと震えるような快感。

これだよ!これ!

その瞬間から、私の過去のブルーインパルス体験までが

美しくあり得ないほどの特別体験へと変わった。

 

前日の天気予報では雨だった。

雨ではブルーは飛ばない。

私は願掛けも兼ね、他に予定は考えてなかった。

ブルーにだけ、念を集中していた。

 

早朝、いつものように起きる。

カーテンを開けると

地面は濡れているが

雲の合間からは青空が見えている。

いつもぶっきらぼうで

私をからかってばかりのあの人が昨日の夜言ってた。

俺が念じるから大丈夫。

くそー。あいつにお礼言うしかない展開じゃん。

 

これならだいぶ確率あがった。

せめて教えてもらったポイントを見てこよう。

基地をみやりながらどんどんたんぼに向かってゆく。

Googlemap共有でもらってるからポイントはわかるが

肝心の滑走路がまったくわからない。見えない。

時間はどうせまだ早い。

ブルーの格納庫も見たいと、反対側をまわると

朝の爽やかな空気のもと

憧れのブルーインパルスが整然と並べられていた。

壮観なんてもんじゃない。ほんとうに潔白で美しい。

戦闘機はいろいろあれど、やっぱり私の中では特別。

ブルーインパルスと書かれた格納庫すら尊い。

夢中でかけより写真をおさめ

これはもうホテルをひきはらってこようと速攻戻る。

 

私はホテルに舞い戻り、軽くモーニングをすませチェックアウトした。

もいちど教わった場所へ行き、車を止め、基地敷地の方へ歩く。

あたりは一面刈り取り前の黄金の稲穂がなびいてる。

黒づくめのドレス風の服を着た私。

まあ浮いてることこの上ない。

ゴールドのアクセサリがかろうじて稲穂にマッチ(笑)

ロングスカートをひるがえしながら

ひとっこひとりいない田んぼを進む。

そこへすーっと機体が着陸態勢で入ってくる。

うそー。さっき格納庫前で見たブルーじゃん!

3機連続で着陸した。あたりには誰もいない。

ひとりじめのブルーインパルス。

それはもう夢のような光景。

唖然茫然としつつも、しっかり動画もおさめた。

着陸したあと、その場所に漂う燃料の香りが私のなにかをまた刺激した。

 

私が茫然としている間も、あの人から予定表やらTwitter情報やらが入る。

私は見られればいいなーくらいなお気楽な状態だが

あの人は、超真剣。

仕事の合間も無線を聞いている。

私が松島にいるからではなくて

常にこの人は管制無線を聞いている。

この人の心は常に空にある。

身体的な事がなければ空自で定年まで働けたろう。

特別に教えてくれたこの場所で

あの人が目を輝かせて空を見上げる光景が目にうかんだ。

自衛官不適格、旅客機事故にまつわる悲しい経験。

それでも空はこの人を誘惑する。この人も魅了される。

空と飛行機と、相思相愛。

かなうことのない戦闘機パイロットの夢。

趣味のラジコン機、VRのパイロットゲーム。

管制無線5台持ちで仕事と寝る時以外聴いている。

その複雑な心中が、どうしても私のなにかを捉えて離さない。

目いっぱい強がってふざけてばかりいるこの人が

とてつもなく愛おしく思えたあの日。

私のことそっちのけで動画を撮っているその背中。

見ていてなんだか痛々しくて

私ははじめて男性を後ろから抱きしめたいという衝動にかられた。

つらかったね。くやしかったね。でもがんばったね。

もちろんそれをすることはなかった。

今後もないかもしれない。

 

予定時間、私はその彼との秘密の場所で

憧れのブルーインパルスを堪能し

終わった瞬間に、また来よう!と心して

初めての高速に乗り、家路についた。

 

旅の途中の私のスマホのLINEには

応援、励まし、心配。

スマホの中の大好きな人たちと一緒だった。

そんな貴重な貴重な旅でした。

私はひとりじゃない

さみしくなんてない。

休憩時間にみるスマホの文字で笑い

私はその微笑みのまま車を走らせた。

二度とくることがないと思って走り出した車は

また来てもいいかなと思えるくらい

気持ちが軽くなった旅となった。

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